Touhoku

コラム:東日本大震災 Tohoku

東日本大震災において被災された皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復興を、心よりお祈り申し上げます。

仙元館道場 第二回 東北訪問道場長 高島三郎

平成25年7月4日から7日の間、高山理事ならびにロシア玄武館イゴール先生、会員の桑原さん、そして内弟子のフランソワ君の5名で、会津、そして震災後の被災地を訪問しました。我々合気道を志す者にとって会津は、当武道発祥の源であり武士道の聖地。そして何よりも、幕末には最後まで武士道精神を貫いた勇名の地です。鶴ヶ城を初め、西郷頼母の家老屋敷等を訪ね、会津の風土が育んできた武士道精神を大いに感じることができました。また今回宿泊した東山温泉向瀧は、宮様をはじめ、伊藤博文や東郷平八郎など日本の歴史を担ってきた方々が宿泊された宿であり、噂に違わぬ素晴らしい旅館でした。これらの訪問を通じて、我々の心の中には何か熱い物が残りました。

会津からさらに東北大震災で大きな被害をうけた陸前高田市、気仙沼、三陸町と津波の被害の大きかった場所を順にめぐり、まだ残る一本杉や、流された船、倒れたビルなどを見て回りました。被災された方の食堂では、美味しい食事を頂きながら、津波が襲ってきた時の話を伺う事が出来ました。ご高齢にも係わらず食堂を再建され、さらに前向きに生きて行こうとする強いエネルギーを感じさせる方でした。とかく感情的、感傷的な思いに囚われがちな我々の想像が、すっかり吹き飛ばされる経験となりました。

今回の旅を通じ、現地で実際に見て、肌で感じる事の大切さを改めて痛感しました。東京にいる我々がそうなのですから、海外の方々には、さらに想像の埒外なことだと思います。今後は、会員の皆さん、海外からの稽古生などにも、広く東北の復興エネルギーを感じてもらえるような東北合宿や、現地の方々のお役にたてるイベントなどを考え、実行してゆきたいと思います。

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